オーストリア・チェコ旅行  その4 

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ザルツブルクその2

大司教宮殿 レジデンツ

ここでは3階が見学コースで大司教の贅沢な部屋やくらしとその食事内容などについて紹介されている。

4階はバロック芸術の美術館になっている。

ぼくは許可されていても美術館や博物館の展示物は撮影しないことにしているので写真はない。絵画以外のもの、彫刻とか工芸品などは撮影するときがあるが絵画は撮影しない。図録を買えばすむことだし、フラッシュは使用できないし、使用すれば劣化に影響を与えるからだ。

ぼくは国内の美術館や博物館を見学するとたいてい疑問がわいて学芸員に質問するが、たいした回答を得たことはない。学芸員改革で全員学芸員補に格下げして再試験をして学芸員資格を再取得させるという案があることを知ったことがあるがそうすればいいと思う。確かに自分の所属する美術館や博物館の所蔵品すべてを知ることは不可能だろうし、借りてきたものの展覧会での展示物について質問しても知らないことが多いだろうが、それでもドシロウトのぼくが質問して回答できないことがあまりに多い。

ホーエンザルツブルク城のふもとにはカピテル広場、大聖堂、モーツァルト広場、レジデンツ広場、レジデンツ、新レジデンツ少し離れて祝祭劇場、その隣のカラヤン広場など、広場や大きな建物がひしめいている。

 

レジデンツ広場の馬の噴水                                      モーツァルト広場のモーツァルト像

 

レジデンツ外観(大司教の各種部屋とバロック美術館)      新レジデンツ(ザルツブルク博物館)

 

カピテル広場 球の上は人形                              上方がカタコンベ 現在人骨はまったくない

 新レジデンツの内部はザルツブルク博物館となっていて子ども向けの日本語パンフレットがあった。そこには大司教の悪行が書かれているが案内役にはオオカミが出てくる。これはヴォルフ・ディートリヒ・フォン・ライテナウという愛人を囲うためミラベル宮殿を建てて15人の子供をもうけ、最後はホーエンザルツブルク城の牢獄に投獄された大司教を皮肉ったものでヴォルフつまりオオカミのようで他に残忍、貪欲、女たらし、という意味を持つ、この大司教にぴったりの名前である。

 

パンフレットの表紙と大司教のディナーメニュー、これには庶民は毎日大麦の粥を食べていた時代に豪勢な9種類の料理が供されていたと記述されている。(写真は複数ページを合成してある。)

ヴォルフ・ディートリヒ・フォン・ライテナウ大司教の説明と肖像画

 

岩塩抗

雨が降ってきたので午後からは岩塩抗見学のバスツアーに参加した。岩塩の採掘トンネルなので雨は関係ない。ガイドブックにも雨の日に行くべしと書かれていたのでそうした。現地に着くと汚れてもいいようにつなぎの服を着て、トロッコ列車に乗り坑内深くに行く。

よく岩塩の結晶を売っているので、そういう塊を掘り出しているのだと思ったがそうではなく横穴を掘りそこから縦抗に水を張り塩を溶かして高濃度塩水にする。それをパイプラインで製塩場に輸送して加熱乾燥させて作るとのこと。

観光用に2、3箇所、1フロアー下がるためのけっこう長い滑り台がある。それに乗りキャーというのがこのコースのお愛嬌ということ。

 

つなぎ服に着替えてトロッコ列車にのる                岩塩抗の上のフロアーから続く滑り台

ミラベル宮殿

ミラベル宮殿に行った。ここはレジデンツなどのあるエリアとまったく異なる位置にある。ホールは結婚式をしていて見ることができなかった。

 

招待客がいるホール前                    新婚カップルが記念撮影とパーティのためミラベル庭園に出てきた

 

ミラベル庭園の向こうにホーエンザルツブルク城が見える         ミラベル宮殿とミラベル庭園、噴水はペガサスの泉

 

ザルツカンマーグート

ザンクト・ギルゲンとザンクト・ヴォルフガングに行った。この2つの町はヴォルフガング・ゼー(ヴォルフガング湖)をはさんで斜め対岸に面している。ザンクト・ヴォルフガングには登山鉄道があり、シャーフベルクという山のほぼ山頂まで登れる。ザンクト・ギルゲンにはロープウェーで別の山のほぼ山頂までいける。ぼくが思うにザンクト・ギルゲンの町はザンクト・ヴォルフガングの登山鉄道に対抗してそれより費用が安くてスピードのあるロープウェーを作り観光客を奪還しようとしたのではないか。宿泊はザンクト・ギルゲンのいわば民宿のような ホテルだ。 日本ならさしずめペンションという感じの建物だが規模は大きいしシングルルームもちゃんとある。こういうところが日本の犯罪的旅館、ペンションと違うところだ。またザンクト・ギルゲンはモーツァルトの姉が嫁いだところでラートハウスの前にはモーツァルトの像がある。

 

宿泊したシャンタナー・ホテル   このホテルのベランダの花は比較的地味だがまあまあたくさんある。

ヨーロッパではどこの国もベランダや窓にプランターが外の人に見えるように飾ってある。特に郊外のホテルやレストランは商売上もその傾向が強い。帰国後ぼくも心境の変化で自宅の2階のベランダに飾ってみようと考えた。 しかしどんな花を植えたらいいかわからない。園芸農園に行ったら「きょうはくわしい人が休みだ。明日は来るよ」というので翌日行ったが、やはりいない。どうなっとるんだ。自分で調べて開花期間が長いペチュニアとペンタスという花を買ってきて植えた。日本ではベランダに飾る人が少ないので手すりにプランターをかける金具も1種類しかなく、しかも塗装した鉄である。ステンレスのものはなかった。というわけでそれは自作した。外から見た人が手すりから落ちるんじゃないかと聞くがしっかり手すりの根元からの連結した支柱をアルミニウムの針金で縛った。 プランター本体もぶら下げているわけではなく手すりの上に乗せて固定してあるから大丈夫だ。しばらくして水やりがかなりめんどうなことがわかり、デジタル24時間タイマーと風呂の水を洗濯機に移送するためのポンプを買いチューブを張り巡らして完全全自動にした。来年は種類もふやしてみるつもりだ。 デジタル24時間タイマーの良い点は曜日ごとにオンするかしないか設定できる点とアナログだと15分単位のオン時間とオン間隔にしかできないが秒単位でできるため、給水量を加減できることだ。アナログで最低時間15分もポンプをオンしていたら水浸しになってしまう。 現在の設定は日曜と水曜の10時に30秒間ポンプをオンにするようにしてある。

帰国後こんなことをするならオーストリアで花の種類と水やり、オーストリアに台風はこないだろうが嵐のときの対処法、冬にはどのようにして越冬させるのか聞いておけばよかった。

 

自宅の2階手すりに設置したプランター、うまくいけば来年はもう少しふやすつもりだ

ザンクト・ヴォルフガングと登山鉄道

ザンクト・ギルゲンから船に乗りザンクト・ヴォルフガングに行き、すぐに登山鉄道の改札に並んだ。その後どんどん客が並び長蛇の列になった。これだけの人を全員乗せることができるのだろうかと心配したが、乗れたようだ。シャーフベルクの山頂 にはホテルなどの設備があり、見晴らしも湖水、山、と変化に富み、よかった。明日はザルツブルクに戻り鉄道でチェコのプラハまで行かなければならないので日程が詰まっている。下山してザンクト・ギルゲンに戻りロープウェーでまた山にのぼらなければならない。右足首を骨折していなかったなら登山するところだ。

 

ザンクト・ギルゲン、ラートハウス前のモーツァルト像    遊覧船上からのヴォルフガング湖

 

登山鉄道山頂のシャーフベルク駅                          山頂の風景 フェンスの向こうは崖

登山鉄道は安全のため登りも下りも機関車が一番下である。もし連結がはずれても客車が走り落ちていくことはない。ただし機関車だけが脱線して連結がはずれたら客車は暴走するが、たぶん自動ブレーキかなにかあるのだろう。この山は登山鉄道のある面は比較的緩やかだが反対側は浸食が激しく崖になっている。

 

ザンクト・ギルゲンのロープウェー            終点の展望台にある東京まで9325kmの方位案内板

 

山頂では大勢がパラグライダーでかなり高い高度を飛行していた。

 

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